情報・経営コース 平田郁美教授 (学校法人共愛学園副学園長、前共愛学園前橋国際大学学長)

2013年4月より開講した「One on One English」の授業に含まれるskypeを使ったマンツーマンのオンライン英語学習「Callan Method」を、平田先生は同年夏にトライアルで受講。それ以降は自身で受講を継続。Callan Methodテキスト1からスタートし、現在はテキスト11を学習中。総学習時間は254時間。予習(1時間程度)、復習(5分程度)を含めると、現在まででトータル800時間弱を英語学習にあてていることになり、現在も週4回朝のレッスンを継続中。そんな平田先生から、学生の皆さんへメッセージをいただきました。

1号館1階語学学修ブースにて

1号館1階語学学修ブースにて  平田郁美 教授(左)

  • Callan Methodを受講しようと思ったきっかけはなんですか?

学生時代、英語が苦手でした。その上、先生から英語が大事と言われると、かえって勉強しないようなあまのじゃくな生徒でした。思春期の反抗心だったと思いますが、つまらないことをしたと思っています。学長になって外国の方と話す機会がたびたびありました。通訳をしてくださる方がいるので、必要最低限のあいさつ程度の会話と割り切っていました。一方で、県内企業の社長さん方とお話しをする機会が増え、その中で、完璧・流暢じゃなくてもいいので、英語で話そうとする人材が必要だというお話をよく聞きました。また、英語コース以外であっても、就職の面接時にそうした質問をされた学生の話も聞くようになりました。社会が学生に求めるものが変わってきたと感じました。そんな中、2012年に本学がグローバル人材育成推進事業(現GGJ)に採択され、大学をあげて、英語を専門としない学生たちにも積極的に英語学習を奨励し、英語を話す機会をもっと持とう、海外に行ってみようと声をかけるようになりました。英語が苦手な学生にとっては、声をかけられてもなかなか踏み出せないだろうことは、自分の経験で知っています。そこで、英語がとても苦手な自分が、50歳を過ぎて英語に挑戦することによって、「やってみようかな」と思う学生が増えるかもしれないと思いました。これが、私がオンライン英語学習を始めようと思った理由の一つです。もう一つは、仕事をする上でもう少し話せるようになりたいという思いがあったからです。

実際に受講してみてどうでしたか?

英語に強い苦手意識があるので、Callan Methodのように1から、それこそThis is a pen.からはじめて、一つ一つ、何度も繰り返しながら学習が進んでいく方法は自分に合っていたと思います。社会人になってからも、フリーディスカッションのような形で、英語を学習したことはありました。私の場合は、それらはあまり自信には繋がらず、1から飛ばさずに、繰り返し復習しながら進めていく方法が向いていたようです。加えて学生時代の英語の授業とは異なる形式であったことも、私にはよかったです。テキストが進んでいくと、自分が進めてきた学習の履歴が見られて、振り返ったときに「ここまで来たのか」と嬉しくなります。英語習得の指標として使われるCEFRやCambridge Examsレベルとの対応表もあって励みになりました。今はテキスト11まで進みましたから、かなりの道のりを歩んできたことになります。Callan Methodの先生はほめ上手です。いくつになっても褒められるのは嬉しいですね。そして「自分は英語の教え方が上手。このブラウスは私にあっている」というように、堂々と言います。日本人のシャイな性格と違って、すごくグイグイ引っ張ってくれるフィリピン人の明るさが、こちらの気持ちも盛り上げてくれてとても勉強しやすいです。

●受講後に変化はありましたか?

最初に変化があったと気付いたのは聞きとりでした。映画やニュースなどで英語が出てきたときに、以前は意味を聞き取ろうとは思わず、単に音として聞いていました。今では、もちろん簡単なことに限りますが、どんなことを言っているのかが少し分かるようになったと思います。また、海外渡航時の飛行機のアナウンスや現地の先生や学生との会話などで以前よりは理解できていると実感します。英語で話すことについて言えば、自分の知っている簡単な単語の組み合わせではあるのだけれど、自分が伝えたいことが伝えられるようになりました。身近な人から「英語が上手になったね」と言われたときはやはり嬉しかったですね。

日本人は大学までの英語の授業を標準的に学んだ後、おおむね1,000時間英語に触れると話せるようになると言われているそうです。私は今、予習復習を含めて800時間弱学習をしたところですが、たしかにこのまま1,000時間に達するととりあえずは困らない程度の英語力を身に着けることができるかなという実感があります。私でもそうですから、若い学生たちは間違いなく身につくと思います。

現在受講中の学生、これから受講しようとしている学生にメッセージをお願いします!

ある卒業生がこんなことを言っていました。彼は県内の企業でSEとして長く働き、組み込みシステムの専門家です。自分の仕事については誰にも負けない自信があるが、英語を使う機会が多くなり、英語になったとたんに会話に入っていくことができない。もし今大学時代に戻れたら英語を勉強したい。後輩にも、特に自分みたいに英語を避けてきた後輩に、そう教えてあげたいと言っていました。流暢でなくてよい。英語で話そうとする人材がほしいという社長さん方の話とも合致します。そういう世の中になってきているのだと思います。臆せずに、英語を使ってコミュニケーションをとろうとする姿勢は、進路選択の幅を広げます。苦手だからと避けてしまうことで、選択の幅が狭まってしまうのはもったいないです。日本人にとって英語の学習は、時間が必要なものと言われています。すぐには上手くはならないかもしれないけれど、焦らないで少しずつ継続してやってみてほしいと思います。私でも、思い切って始めたらそこから変わっていきました。まして若い皆さんは、必ず変化があると思います。あきらめずに挑戦してみて下さい!